健康な人類はとにかくその身体に感謝しようー尿検査物語season2-
こんにちは、峠野です。
ここ最近は台風が来たりものすごく暑かったりとにかく夏がきましたね。
私はこの暑さを今ひしひしと感じています。
結論から言えば、私、退院しました。
…いっけなーい!ロジカルロジカル〜〜!!
私、1ヶ月前まで「御社の☆プリンスさまっ♪」をプレイしてた、普通の就活生ッ(*^ω^*)
プリンスと話す時は、「論理的に話せ」ってよく怒られちゃったもんだから、ついついその癖で結論から言っちゃった☆
んもう〜っ、おっちょこちょいも大概にしなきゃ(。>∀<。)
………はい、私、入院してました。
と言っても、たかだか一週間の検査入院です。
尿検査の結果、蛋白と血がやっぱり出てるね〜〜ってことで、私もさっさと結論出して(気持ち的に)楽になりてえなと思ったので、腎生検という、まあ所謂腎臓の精密検査的なものをすることにしました。
入院しますわ〜〜って、結論を出した時、はっきり言って私は舐めていた。
たかだか一週間、病気だと決まったわけでもあるまいし、まあ気楽に終わるだろうと。
それに、なんか入院って小学一年生以来してないし、ちょっと好奇心がそそるし。
ってことで、あっさり入院が決定した。それが、先月末の話。
7月3日(入院1日目)
10時から10時半のうちに病院に来てね、と言われていたので、私は真ん中の10:15に病院に向かった。
結構入院する人が多い印象をうけたが、見事に爺さん婆さんばかりだった。右も左も爺さん婆さん、オセロだったら私も婆さん。
しかも何も考えず、洗濯物の一番手前から引っ張って来た真っ赤なトップス、紺色のスカートというお前は本当に入院すんのか?街にでも繰り出すんじゃねえのか?てな感じの服装を着ていた私、病院の白い壁や床と見事に美しいコントラストを奏でていたために、余計に周りの爺さん婆さんから滅茶苦茶見られた。芸能人ってこんな気持ちなのかな☆、なんてアホなことをマジで考えたりしていた。
ようやく入院受付を済まし、病室に案内された。6人部屋だったのだけど、ちょうど私を避けるかのように皆が退院したとのことで、1人だった。イエーーーイ!!!コレなら実質個室〜〜!!!どんだけでも叫べるぜフゥ〜〜!!!とか考えてたけど、30分後に同室の人が2人来たので、私の夢はすぐ散った。
1日目は検査の前日ということで、採血や採尿、心電図やレントゲン、私にとってはそこまで苦ではない(ただし採血はのぞく)検査を一通り受けた。そして、担当医の山田先生(仮名)と山下先生(仮名)、研修医の山口先生(仮名)、医学部生の山内さん(仮名)が腎生検についての説明に来た。
「峠野さん、よろしくお願いします。担当医の山田です。これから検査について説明しますね」
山田先生は女医さんで、非常に綺麗でカッコいいので、なぜか私もここで女としてきちんと接せねばならぬと気合を入れて、ベッドの上で正座をして説明を聞き始めた。
「まず、腎生検は腎臓の組織をとる検査です。腎臓は背中側に2個あります。」
そうですね!!
思わず私の中の森田一義アワーが叫んでしまった。伊達に高校時代、生物を履修して来たわけじゃないぜ!それくらい知ってるぜ!
「ですから、背中から針を二、三回刺し、組織をとります。」
そうですね!!
アッ!これ進研ゼミで見たやつ…ではないですが、入院前に山下先生から聞いたやつだ!そうなんだよね、二、三回背中に針が刺さってうんうん、そこから組織を…
アッ………ヤバイ気がしてきた。
「そのあと圧迫し…」
圧迫〜〜!!!???
圧迫〜〜〜〜!!!?????
ぎゅ〜〜って抑える、あの圧迫〜!!?????
「圧迫」、なぜかこの2文字を聞いた途端、耳の聞こえが悪くなった。耳鳴りがしてきた。気だるさが襲ってきた。
そう………気絶の一歩手前だ。
「あああああヤバイですすみませんああああヤバイ」
と叫びながら正座しながらベッドに転がる。
「気持ち悪い………」
もうそれしか口にできなかった。本当に。医者もみんなポカーーーンとしてた。コイツはヤベエぞ、そんな感じの雰囲気が痛いほどに伝わって来た。
当たり前だ、圧迫と言った瞬間ヤバイです〜〜!!!と叫びながら、ゴローン!!!といきなり倒れるんだから。
そりゃ唖然でしょ。
気持ち悪いですか!?と、ポリ袋を渡され、これに吐いて大丈夫ですよ!と言われた。
「ああ、吐かなくて…気持ち悪くて…ああ」
ちょっと聞いてみると、なんだかJPOPの歌詞みたいな呻きをあげる私。こんなところでも恋する乙女の気持ちを忘れないとか2代目西野カナじゃん!?とかそんなことを考える余裕はこの時にはなかったのだが、とにかく気持ち悪くてしょうがなかった。
医者は「これは相当ですね………(真顔)」とボソリと言った。採血で気を失ったこと(尿検査物語を参照)は、どうやら私を担当する医者看護師
すべての耳に入っているらしい。油断も隙もあったこっちゃないな………
少し落ち着いてから、「すみません、本当に弱くて…」と自分から謝った。
いえいえ、大丈夫ですよ、と山田先生に微笑んでもらったけど、目の奥は笑ってなかった。コイツは相当やべえ、そんな目をしていた(気がする)。
「よく失神されるんですか?」
………自己紹介タイムの質問かよ!!!
「よくカラオケ行くんですか??よかったら一緒に今度…どうですか?」って恋の始まりかよ!!!私と失神して一緒に逝けるのは無気力の極みだよ!!!
「そうですね…浴槽に腰をぶつけて、とか、机の角に膝をぶつけて、とか、親に足の指を触れられてとか………レパートリーがちょっと豊富で」(マジで言った)
レパートリーってお前…これカラオケの選曲の話じゃねえから………「西野カナとか、AKBとか、ST☆RISHとか…」みたいに、ポンポン口からボンボヤージュしていい類のことじゃねえから………お前の場合意識がボンボヤージュしてる話だから………
「足の指を触られて…!?」
そんなヤッベーお前ST☆RISHって…アニソン歌うんかよ…みたいなちょっと引いた反応しないで先生〜!ST☆RISH最高だから!カラオケ超盛り上がるんだからな!
とにかくこいつはヤバイなという認識が医者で共有されたことを何となく察し、
「ちょっとまずそうなのでお母様に明日詳しく説明しますね。明日の検査の様子では中断することも考えてます。無理はしないでね」と言われ、先生たちはその場を後にして行った。
明日への不安も募ったが、テンションが上がっていたことと最近何でも応援上映やライブ風に考えたいお年頃なので、Twitterでも浮かれながら1日目が終わった。
わーい🙌🙌🙌今日からNew-inライブー!!リストバンドもつけてもらってバイブステンアゲ😆😆😆ドクターからのMCで早速気絶しそうになっちゃった😂😂😂💕💕💕「大丈夫?」って覗き込むファンサまでもらったから超感動☀☀☀一週間頑張るぞ〜💪💪💪💪 pic.twitter.com/8JVF85YWyu
— 人生が応援上映かつライブ (@mw5xxxxx) 2017年7月3日
ぼっち参戦心細かったからくまも連れてきたよ💕💕💕💕これでも来月22になる女💕💕💕💕💕Byo-in Foodは美味しい😋😋😋 pic.twitter.com/pDelazH00q
— 人生が応援上映かつライブ (@mw5xxxxx) 2017年7月3日
7月4日(入院2日目)
朝6時に起こされた。
早い。早すぎる。まだ寝てたい〜という私のことなんて放っておき、体温、血圧、脈を測られた。低血圧なので数値はかなり低い。「低いですね〜」と看護師に言われ、森田一義アワーが脳内に留まることなく、「そうですね〜」と口に出していた。お昼休みはまだまだ先だぞ。
いよいよ検査日ってことで、この日は朝食と昼食を抜かれた。同室の人は食べてるから匂い普通にするし、正直滅茶苦茶酷。腹減った〜って新連載の少年漫画の主人公のごとくブツブツ言ってた(頭の中で)。
そういえば、病院食はまずいぜ!とよく聞いていたけど、そんなことはなかった。普通に美味しかった。七夕の時なんてイベントと銘打って七夕メニュー出してくれたから。もはや給食だから。幼児返りしちゃうから。
これが七夕メニュー
10:30から検査だったので、ベッドに寝転がって呑気にゲームしてたら、9:30に母親が来た。
えらい早い到着ですなあ、デートに張り切る彼女か?とくだらんことを考えてたら、私の代わりに説明を聞くために早く来てくれたわけでして何も言えなかった。
恋する乙女思考は時に身を滅ぼす。
母親が説明を受けに医者の元へ行って30分ほど経ってから、「はい峠野さん、検査室に移りますよ〜」とカーテンを開けると、母親と7,8人の医者がいた。
アレ!!??
増えてない!!???
昨日は3人だったのに倍以上に増えてるよ!!????しかも今「普通に喋る分には元気なんですよねえ」とボソリと聞こえたよ!!??
どうやら、昨日の失神寸前騒ぎで医者のブラックリストに載ったみたいだ。ちょっと〜〜いくら厨二病引きずって、「他人と違う私」に酔いしれるのが好きな私でもこれは望んでないよ〜〜!!!
検査室は(当たり前だけど)個室の病室。そのベッドに寝転がると、「検査に必要な点滴をうちますよ〜」と言われた。
私は別に点滴や注射の痛みに弱いわけではない。だが看護師は「大丈夫ですか!?刺さりますよ!!?いいですか!!?」と点滴前に何度も必死に確認してくるもんだから、
「大丈夫です!!!どんどんさしちゃってください!!!」と意気揚々と答えたら、看護師に
「あ、いえ…刺すのは一度です」
と冷静に返されて少し寂しかった。おいおいテンション低いぜ〜〜!!!
もっとノッてこうぜ〜〜!!!
バイブス上げてこ〜〜!!!
で、いざ点滴かな?と思ったら、なんかめっちゃドラマで見たことあるような医療系のマシーンがぞろぞろ入場してきた。オッホー!!!ドラマ撮影かな〜〜!??と思う余裕はこの時には正直なかった。緊張しすぎて顔色蒼白、手足極寒、血圧低迷。看護師や母親に「そんな緊張しなくてもいいよ」と言われたけど、イヤ無理だわ。
マシーンがセッティング完了して、ようやく点滴に入った。だが、ここで私は喜劇のような悲劇を味わうこととなる。
山田先生が私の左手に点滴を刺そうとし、少し苦戦しているのがわかった。
「無い………」
とボソリと呟いた。どうした!ミス山田!何が無いんだ!?明日への希望か!?
私の母親は仮にも看護師なので、気になったのか少しだけ近くに寄って覗きに来た。
「本当に無い………」
だから何がだよ!!あるわ!!何か知らんけど、確実に希望を持って毎日生きとるわ!!!
「あった………」
と山田先生がほっと一息ついて、ぷすりと針が刺される。
ほらね。あるでしょ。未来も希望も私には備わっているのよ。まだ捨ててないんだから。
そして、点滴が無事終わり、うつ伏せになるよう促された。すると、背中で超音波検査を始めた。くすぐったがりなので正直非常にきつかった。
超音波検査が終わるや否や、「アッ………」という何だかヤバイものを見た、みたいな声が山田先生から聞こえた。
「点滴が、漏れている………」
漏れてんの!?どこに!?どこも濡れてないよ!?
どうやら話を聞いていると、肌の中で漏れてるらしい?よく分かってないんだけどね。外には漏れてないみたい。
「この角度にしたらどうでしょう?」
と山田先生と看護師が私の点滴を斜めにしたり、腕を斜めにしたり試行錯誤を繰り返していた。
「駄目だ、負けちゃうね…」
と、看護師が言うので思わず、
「負ける!?私の血管は戦っておるのですか!?弱いんですか!!??」
と、本当にガチのテンションで言った。
アハハと爆笑した後、冷静に「そうじゃなくて…」と説明してくれたんだけど、この時は自分の緊張をほぐすのに必死だったから内容まで覚えていない。ごめんね看護師さん…
「うーん、ごめんね。刺し直しますね」
と、山田先生が点滴をし直すことを決めた。ア、ハイ大丈夫です、なんかすいません、と切実に思った。
うつ伏せから仰向けにさせられた。
左腕を山田先生と看護師が2人で必死に凝視していた。聞こえて来た話だと、どうやら私は血管がない。
いやある。あるんだけど、埋もれている上滅茶苦茶細いらしい。迷惑な奴め。
とうとう左腕だけでは足らず、右腕を研修医の山口先生と、この検査で新たに増えた山辺先生(仮名)で見始め、計4人で私の血管探しの冒険が始まった。非常に異様な光景である。
駆血帯で両腕を縛られ、挙句血管のそばをペシペシと叩いて刺激して、血管を起こそうとしているものの、私の血管は起きようとしない。寝坊が日常茶飯事の私の血管だもの、ちょっとやそっとじゃ起きないのだ。
「本当に無いですね………」
と医者が次々と口に出す。あるわ!なかったら死んどるわ!!手のひらを太陽にかざして真っ赤な血潮見せたろか!!
「ここはどうですかね?」
かろうじて先生たちが血管を見つけ、次々に針を刺すものの、「アー駄目だわ」と言うばかり。駄目じゃない!!!諦めるな!!!松岡修造を呼べ!!!
しかも、この検査で新たに増えた山上先生(仮名)、ずっとこの様子を壁の近くに立って見ていたものの、痺れを切らしたのか血管探しの冒険に加わった。
そして、ここだと言わんばかりにぷすりと刺して、「お、すごいこれで解放されるかな」と私は思ったのだが、「アー無理か」と針を抜き、処置をし終えるや否や、PHSに電話がかかって来て、呼び出され部屋を後にした。
コラーーーッ!!ココは試食コーナーじゃねえぞ!!!ぷすりと試してさっと去ってんじゃねえーーーッ!!!購入しろーーーッ!!!
膝を曲げるとさっきみたいに漏れてしまうので、なるべくその付近の血管は避けたかったようだが、山辺先生が「最悪ここだな」とボールペンで私の右肘付近の血管に印をつけた。マーキングかよ。
最悪とボールペンという魔のコラボレーションに、もう笑いが止まらなかった。どんだけ私の血管厄介なんだよ………
そんなこんなで5箇所くらい刺されて、両腕がガーゼまみれになってなかなか死ねないメンヘラかな?状態になってきた頃、山田先生が左腕を見ながら「あった!いけるかな!!?」と声を張り上げた。言っとくけど、これ黒ひげ危機一発みたいなドキドキハラハラゲームじゃないからね。点滴だよ。
30分以上は経ってたと思うけど、ようやく点滴が完了した。良かったよ。もはやこれでみんな体力使っちゃったでしょ。検査はもうこれで終わりでいいよ。ハイ解散!お疲れ!
……というわけにもいかず、「痛みに弱いのに本当にごめんね、点滴もようやく済んだので、検査に入りますね」と言われた。
もう一回言っとくけど、腕に針を刺される程度の痛みなら平気です。そこまで虚弱じゃないです。
またうつ伏せにされ、心電図など色んな機械が私につけられた。それと比例して、私の緊張感も上がっていった。
「じゃあまずは麻酔をうちます」
背中からぷすりと針が刺されるのがわかった。正直痛みはそこまでだったが、隣で「これわかる?もやもやっとしたものが…」と、私の腎臓の様子か何かを医学生に向けて説明しているのが聞こえた。
モヤモヤ?
私の身体の中にモヤモヤが……????
アッウワッコレ駄目だわ
「アッやばいです無理………」
と叫ぶ私。
滅茶苦茶気持ち悪かった。耳鳴りがひどかった。心電図やら血圧計をつけていて、多分急激に下がったり乱れたりしているからか、ドラマでよく聞く、「ピロリロ!ピロリロ!」っつー異常音が鳴り響いて、それがますます私の意識の放置の手助けになっていた。私は死ぬのか?
マジでそう思った。
検査中下半身は動かしては駄目だと言われていたので我慢していたが、こうなると動かないとどうしようもないほど気持ち悪いので、
「動かしていいですか!?もう無理です!!!」
と了承を得てから足を動かしたことに関しては、我ながらすげえなあと思う。拍手喝采だろ。
「ハァ…ハァ…」
声を出さないと息ができない。気持ち悪くてしょうがない。そんな状態が数分続いて、ようやく周りからの声が聞こえるようになった。
どうやら意識を手放す寸前で踏み止まれたようだ。
「痛かったですか?」
医者に聞かれた。
「いえ、痛くはなかったんですけど、モヤモヤ?とかいう単語が聞こえてもうそれで色々想像しちゃって………想像力豊かですみません………」
最後の一言いらねえよ!と今なら思うが、あの時は必死だったし真面目だった。
先生たちも想像しちゃったのか、ワハハと笑った後、「私語厳禁ですね」と言われたのであああすみません、そんなつもりでは、と謝った。
「こりゃ検査無理だな」
恐らくあの場にいた全員がそう思ったであろう。私も思った。
だが、私はここまで来て辞めるのが絶対に嫌だった。もういっそ最後までいけ!行くんだ!と切実に考えていたのである。
その時だった、母親がおもむろに立って私のそばに来て、耳元でこう言った。
「うたプリのこと考えな」
ハッ…………!!!??????
私は一体何をしてたんだろう、こういう時こそ
好きなことを考えないでどうする???
サンキューママン。私はこの瞬間から、脳内で我が愛しの聖川真斗の名曲「Knocking on the mind」Amazon CAPTCHAを流し始めた。
するとどうだろうか、身体の力がするりと抜け、先ほどまであった緊張感、気だるさなどもすべて嘘のようになくなったのである。
「検査できそうですか…?」
医者が尋ねる。
「できます!!平気です!!!やっちゃってください!!!」
さっきまで死にそうになってた奴が何を言うって感じだけど、本当にびっくりするほど元気になった。なんたって、私はもう1人じゃない。
聖川真斗がいるから。だから大丈夫。
「じゃあ一度やってみて、無理そうだったらやめましょう」
ということで、1度目の針が刺さった。麻酔が効いているのか、それとも聖川真斗がついているからなのか、全く痛くなかった。
あっという間に1度目の検査が終わったので、
「エッ!!!今ので終わりですか!?」
と思わず聞いてしまった。
「1回目は終わりです。これを後2回…」
「できます!!さあ!やってしまってください!!」
ということで、無事終了した。
自分でも驚くほどに現金な奴だなと思う。母親のあの一言がなければ、私は孤独に死んでいた。あの一言があったから、私は聖川真斗とともに乗り越えられた。
ありがとう、聖川真斗。ありがとう、うたの☆プリンスさまっ♪…………
検査終了6時間は絶対安静ということで、ベッドの上で寝たきりにさせられたのだが、正直これが辛かった。
別に私は病気でもないし、むしろ心は滅茶苦茶元気で身体もどうってことないのに、ただ1箇所針が刺されてしまっただけで動けない辛さ。
踊りてえ!!!
騒ぎてえ!!!!
はしゃぎてえ!!
もうこの三拍子が6時間ずっとぐるぐるしてた。
挙句、同じ姿勢6時間。寝返りもだめだし、足を動かしてもダメ。思ったより滅茶苦茶キツイ。痛い。何より腰が痛い。
気を紛らわすため、母親と話してたり、歌を歌ってみたり、テレビでやってた科捜研の女の再放送を観たりしたけど、そんなもんで痛みがなくなるわけない。そんなんで痛みがなくなるならこの世に病院はいらない。
そしてその6時間の中で、点滴による看護師の呼び出しを何度もした。私の血管が弱すぎるせいで、すぐ点滴が落ちなくなるのだ。強くなれよ血管!!!!その度流れる「ピピピピ」という電子音。軽くトラウマになった。
さっき山田先生が漏れたといった点滴による弊害が、ここになってやって来た。滅茶苦茶痛いのだ。腕の中が死ぬほど痛いのだ。「アアッ!!!左手が疼く…………ッ」厨二病をリアルに体感!!ってVRじゃねえんだぞ。
腰も痛いし左腕は疼くし、挙句に動けない。飲むことはできたが、寝ながら飲まなければなので母親にペットボトルを持ってもらい、ストローで吸うしか方法はなかった。
トイレに行くのも、尿器とかいうペットボトルにそれっぽい蓋がついたような容器に、ベッドの上で寝転がりながらするしかなかった。私は恥ずかしさが勝って、安静解除までトイレを我慢した。頑張った私の膀胱に盛大なる拍手を!!!!
気分は介護される婆さんだった。またフラグ回収である。入院当初のオセロ効果が1日遅れで発動した。1日遅れで婆さんになってしまった私。
プライドはズタズタだった。自分の実力に見合わず、肥大化してきたプライドは、いとも容易く傷つく。母親にやってもらってなければ、恐らく私は自尊心の傷害を理由に死を選んでいたと思う。それほどに、情けなくて、辛かった。
6時間耐え抜いて、絶対安静からベッド上安静に切り替わった。トイレは歩いて行けるようになったが、行くたびに看護師を呼ばなければならなかった。
私だって嫌だが、しょうがないのでトイレに行くたび看護師を呼んだ。来る看護師のほとんどが、少し怪訝な顔をした。
テメーーー!!!!私だって呼びたくて呼んでんじゃねえんだぞ!!!てめーらが呼べっつったから呼んでんだよ!!!!トイレくらい1人で行けるもん!!!!!!21さいだもん!!!!!!!
と、叫びたい気持ちを我慢した。
思えば、私もバイトをしてる時、何度も呼んでくるお客さんに嫌な顔してるかもしれない。まさかこんなところで己に対し反省させられるとは…
ベッド上安静になって一時間後、待ちに待った食事が来た。
ウッキウキでその食事を見ると………
私は修行僧か!!!!!!
と叫ばざるを得なかったくらい質素な食事。まあ、ベッド上安静だから簡単に食べられるようにしたんだもんな………でもな………朝昼抜かれてキツイ検査してこれか………鬼だな………
母親が見かねて、「チョコ食べるか?」と明治ザチョコレートをくれた。感謝の極み。
その夜、ずっと寝ているせいで本当に腰の痛みがひかなくて、また点滴による腕の痛みもひくどころか増すばかりで、何度も夜中に起きた。母親は同じ部屋でスヤスヤ寝ている。クソ!!!!私だって健康なのに!!!!なんなら私の方が若いのに!!!!なぜ腰と腕の激痛で起きねばならんのだ!!!!
寝かけたところに、点滴の電子音が鳴り響く。その度やってくる看護師。
どんだけ弱いんだよ!!!落ちないんだよ!!
全国の受験生のみんなー!(点滴が)落ちない血管、御守りにどう?特に医学部志望の君にオススメだ!
とまあ散々な夜を過ごし、この日は終わった。
7月5日(入院3日目)
長い1日が明けて、この日はベッド上安静が解け、歩けるようになった。が、速く歩くことが痛くて不可能。
個室から、最初にいた大部屋に戻る。
検査した箇所は少しだけ痛みが残り、無理にひねったりすることは厳禁だと伝えられた。
7月6日(入院4日目)
母親が帰る。
7月7日ー8日(入院5日目-6日目)
7日にシャワー解禁だったので、早速浴びた。滅茶苦茶気持ちが良かった。生きてるっていいな!
暇だったので、ずっとゲームしてた。
8日の朝退院、今に至る。
正直、1,2日目でエピソードとしてはピークを終えてしまったので、後半は非常に簡潔になってしまった。
この入院生活で思ったのは、健康第一だということ。健康じゃないと何もできない。普段できてたことすら、できなくなる。そんなの辛くてたまらない。だから、健康に感謝しながら毎日を生きたいなって思う。
世の中でちっぽけなことで悩んでるみんな、健康でいられることにまずは感謝しな。健康の前だとそんなのどうでもよくなるから。寝たきり生活送ってみ?マジでハ?私がブス?ワハハアホらし〜って思うよ。
あとは、親のありがたみだね!
一人暮らししてるからなんとなく感じることは多々あったけど、今回マジで実感した。
とにかく、今日からしっかり1日を送っていきたいなと思いました。
だからと言って悩みが尽きるわけではないけどな!ワハハ!
またクソ長い上、ドウデモイイブログになってゴメンな!みんな!健康大切にしような!