なんの足しにもならない

140文字じゃ収まりきらない

君の膵臓をたべたいをみてほしい!!!

※最初に言っておきます。「君の膵臓をたべたい」のネタバレが少しありますが、観て欲しくて書いたのでそこまでしてないつもりです。

一応覚悟を決めてから読んでください。

 

 

 

こんばんは、峠野です。

ここ最近はぐずついた天気ばかりで嫌になりますね。

東京は8月に入って今までずっと雨だということで、いやそろそろ泣き止んでくれ、空…………

 

 

とはいえ、雨空だからと言ってでかけないのも勿体無いので、2度目の帰省をかましている私は母親を巻き込んで映画を観て参りました。

忍びの国「君の膵臓をたべたい」の二本です。

 

前者に至っては、大野智が生き生きしている映画というレビューをうっすら見たので、嵐、中でも大野智が大好きな私が見逃すわけには行かねえぜという、オタク全開な理由でのみ観に行きました。

 

お陰様で、大野智の魅力が詰まった「忍びの国大野智オタクとしては拍手でした。

ですが、冷静になった私は思いました。

 

 

「これ、大野智オタク以外も楽しめるのか…………?」

 

 

と。

今回は詳細は省きますが、大野智が大好き!

という同志には是非観に行って欲しい。

 

 

 

そして今回の本題である、「君の膵臓をたべたい」

もうね、

開始15分でタオルがベタベタ。

上映終了後は両目がパンパン。

 

それくらい涙必須な映画でした。

 

そもそも、この原作の小説は、大学の生協で見たときから知っていました。

 

なんつー変態チックなタイトルだよ………………

 

生協の本棚に並ぶこの小説を見たときの第一印象です。

おそらくこの日本には、私以外にもこう思った人がわんさかいると思います。

 

 

「デヘヘ…………ぼ、僕…………君が大好きだよ……ああ……愛おしすぎて膵臓を食べてしまいたいよ……」

 

 

こういう特殊性癖を持った変態が登場すんのかな、みたいなね。偏差値が5の私は、行間を読む、空気を読む、想像するということがとても苦手です。

「月が綺麗ですね」と言われたとて、「そうですね」と、お昼休みをウキウキウォッチングするしかできません。あるいは、「だから何?」と趣も風情もクソもない返事しかできないつまらん女です。

 

だから、そういうマニアック向けの作品なんだろな〜〜としか当時は考えられず、小説に手を伸ばすことはしませんでした。

 

 

 

まあでも、なんだかんだあって映画を観に行くことにしました。別に私のどうしてこの映画を観たのか?という話なぞ誰も興味がないと思うので、飛ばします。

 

 

 

簡単にこの映画について紹介しますと、膵臓に疾患のある高校生の女の子と、その事をクラスで唯一知っている男の子のお話です。

 

 

膵臓って、内臓の中でも存在感が薄いと思うのですが、実はかなり人間にとって重要な器官なんですよ。膵臓がないと人間はエネルギーを作れないとかなんとか。だから、膵臓に疾患を抱えると、衰弱しやがて死に至ってしまうのです。

 

ですから、この女の子(咲良)も余命を言い渡されていました。

あと一年持つかどうか。

そんな命のタイムリミットを抱えながら、咲良は日々生きていました。

 

しかし、彼女は決して悲しい顔を人に見せる事をしなかった。それどころか、とあるきっかけで男の子(春樹くん)に自分の病気についてバレるまで、親友(恭子)にも誰にも話していませんでした。

病気について話せば、きっと優しい皆は気を遣ってくれる。今までのように接して欲しいと願っても、おそらくよそよそしくなってしまう。

それを避けたかった咲良は、ギリギリまで(私が思うに死んでからしか言う気はなかったろう)病気について誰にも告げるつもりはありませんでした。

いつも通り明るい笑顔で、誰にでも優しく。クラスの一番の人気者は、決して弱さを表に出さなかったのです。

 

私はもうこの気丈に振る舞う咲良の姿に涙がまず止まりませんでした。

春樹に病気がバレたときですら、いつものように明るく(可愛く)接する咲良。

 

いやいや。

 

もうすぐ死ぬことに対して悲観的なことは言わず、いつでも前向きな咲良。

 

いやいやいや??

 

 

私が辛い〜〜!!!!!!

 

 

 

感情移入しやすいタイプの人はきっとわかると思うのですが、咲良の気持ちになってみましょう。

もうすぐ自分が死ぬということが決まっていて、どうして楽観的でいられるでしょうか?

どうして涙を見せずにいられるでしょうか?

きっと、いや絶対、咲良の本当の気持ちはそんな明るいもんじゃないんです。

実際、「私が本当は死ぬのが怖いと思っていたとしたら、どうする?」と春樹に尋ねるシーンがあるのです。

 

やっぱり辛いんじゃん………

 

 

それでも、その辛いと思っている姿を決して人前では見せず、辛さは1人で抱えるのです。

誰にも迷惑をかけないように。

 

 

ふと、自分と照らし合わせてしまっていました。

私もここ最近に腎臓の検査で入院をしたんです。

その際、私は何をしたでしょうか。

 

 

Twitterで騒ぎ、挙げ句の果てにブログのネタにしました。

 

 

情けない〜〜!!!!!!

恥ずかしい〜〜!!!!! 

 

 

 

 

ほら、こういう時にぬかりなく自分語りを入れてくるところもダメだよね。

誰もお前の腎臓知らないから。

豚の餌にでもしておけば?

 

 

 

そして、咲良の病気を知ってしまう春樹の成長にも涙。

 

春樹は最初、「他人のことは興味ない」と、極力人と関わることをしませんでした。

だから当然友達もいない。1人で休み時間も本を読む、そんな大人しい地味な男の子でした。

しかし、咲良の病気を知ってしまったことで、半ば強引に咲良と関わることとなります。

咲良と一緒にいるうちに、気がつけば「心配する」ほど咲良という他人のことを気にかけるようになります。

分かりますか。

観客の気分は親です。

 

「春樹が笑った……良かったわ、一時はどうなるかと思った…………」

そんな感じで完全に母親目線で観られます。

 

 

 

咲良と春樹がお前ら完全に付き合ってんだろ…って感じの雰囲気で、しかも高校生で青春してて…………ってところに、またもや自分と重なる(正しくは比較する)ところがあったのですが、またコイツ隙あらば自分語りだなwwwと思われるのも嫌なので今回は黙ります。

 

 

 

いいですか、タイトルだけで判断してはいけません。

私も前述した通り、とんでもない映画なのではと思っていました。

 

 

観る前に、このツイートをしていた私をぶん殴りたい。

そんなふざけたトーンで膵臓を食うな。もっと真剣に食え。フォークとナイフ一式を用意してテーブルマナーを守れ。手でつかんで食ってんじゃねえ!!!!

 

 

とにかく、とにかく観てみてください。

途中でなかなか衝撃の展開もあります。

この映画ならば、デートの誘いで「一緒に膵臓を食べませんか?」という新しい口説き文句も使えますよ。

…………ひょっとしたら今やってる別の映画のお誘いに聞こえるかもしれないけど。