なんの足しにもならない

140文字じゃ収まりきらない

生まれて初めての…………♡

 

こんにちは、峠野です。

 

先日は関東地方で大雪警報が出ましたね。ものすごい雪が降り積もり、一人で感動していました。

帰宅難民も多く出現したとかなんとかで、関東にお住まいの皆さん、お疲れ様でした。

 

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 こんな写真を撮るくらいにはウッキウキしてました。

 

 

 

 

今回の話題、本当はね、こんなブログのネタにしようとは思ってなかったんです。

やっぱ人生初体験のことって、大事にしたいというか。

体験談を話して、興味を持たれすぎてもアレだなあとか。

色々考えたんですけど、考えてみれば私って今まで何でもかんでもネタのために行動し、それを「オイ聞け愚民ども!!!」の気持ちで言いふらしていたわけで(嘘です)。

 

 

 

だからね、今回も話しちゃおっかなぁって。

 

 

 

…私ね、ついに初めてヤッてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………手術を。

 

 

 

 

 

 

そうなんです!私入院は何回か経験があって、色々やらかしてるんですけど、手術って初めてで!だからつい!ブログ書いちゃいました〜!

よかったら読んでくださいネ。

 

 

 

 

 

 

事の経緯を説明するのは面倒くさがりの峠野にはかなりハードルの高い作業なんで、詳しくは過去ブログ「尿検査物語」シリーズ(別にシリーズ化はしていない)を読んでほしいと思う。

 

 

前に検査入院をした7月(詳しくは「健康な人類は〜」を読んでくれたまえ)、結果はCMの後で!並みに、いやそれ以上に引き伸ばされ、9月の下旬に出ると言われた。いや長すぎるだろ、チャンネル変えるところだったぞ。

 

 

 

9月某日、私は母親と共にまた病院の門をくぐった。くそっ!こんなはずじゃなかったんだ!二度とここには戻ってこねえ!成長するまで絶対にな…という冒険に出かけるフラグを立てたんだぞ!何オメーは「うえ〜〜ん敵が強すぎる〜〜社会の荒波が激しいよ〜」とかなんとか言ってあっさり戻ってきてんだ、カッコつけるなら最後までカッコつけろ!ドラマのキムタクも山Pもみんな最後までカッコいいだろうが!とかなんとか頭の中で考えていたようで、まったく何も考えていなかった。

 

 

先生は私らが診察室に入るなり「コレはちょっと治療が必要かな、と思う数値ですね」と言った。そしてその治療法について詳しく説明し始めたが、私の身体に異変が生じた。

そう、勇者として冒険を始めてすぐの時に魔王にかけられた呪い…………

 

 

などではなく、ご存知「失神の前触れ」。

 

 

「アー!!!無理です!!!聞けません!!!気持ち悪い!!!わ〜〜!!!ピーポーピーポー!!!救急車通りまぁーす!!!サイレン鳴らしまぁ〜〜す!!!」と心の中の女児の私が騒ぐ。が、私自身はというと

 

 

 

「ア…………む………ア…………」

 

 

 

カオナシか???

 

 

 

 

そんなわけで説明が聞けず、これを見越して母親はついてきてくれたので、私の代わりに母親が召喚され、私は一旦戦地から退くこととなった。クソ!何もあの頃と変わってねえじゃねえか!(当たり前)

 

 

 

 

そうして瀕死状態からなんとか回復した私に、先生が尋ねた。「治療する?」

 

 

ちょっ、待てよ!

 

 

思わず私の中のキムタクが叫んだ。アレ、私やればできるじゃない。最後までカッコつける素質があるってことじゃん。フゥ〜峠野イカしてる〜!!!

…………じゃなくて、私何にも聞いてないんですけど!!???

 

ビーフorチキン?」くらいのね、バカでも無知でも誰でも答えられる簡単な質問じゃないでしょソレ。「次は1億円をかけた最後の問題!もう5000万円には戻れません」金券ビリビリーーっつって、某もんたが顔に皺寄せながら出してくる問題レベルじゃん。

しかもこっちにはもう、オーディエンスも50:50も残ってないの。もう私の力のみで「C.森山直太朗」って答えるしかないくらいの瀬戸際なわけ。森山直太朗に一億円を託さなきゃならないの。そりゃ心の中もざわわざわわ…ってこれは「D.森山良子」がアンサーじゃねえか!!!

 

とにかく私は混乱していた。「E.分かりません」の答えは用意されていないのか?

すると母親が「一回落ち着いて考えよっか」と促した。そうじゃん!私にはまだ「テレフォン」が残っていたじゃない!!

先生も「そうだね、じゃあ30分後にまた呼びますのでゆっくり考えてください」と言った。オイオイ出血大サービスじゃん!30秒じゃなくて30分もいいんですか〜〜!?じゃあ絶対正解できちゃうよ〜〜!??

 

 

 

甘かった。私には覚悟が足りなかった。

母親から詳細を(気絶防止の為)かなりぼんやりと聞いた私は、唖然とした。

まさか手術を必要とするとは思っていなかった。治療っていうから「チョチョイのチョイ☆」で済むと思っていた。つーか考えてみれば、ビーフorチキン?って聞かれなかった時点でおかしいと思わなければならなかった。あんな重苦しくクイズミリオネアが始まるくらいなんだから、それなりの治療なんだと察するべきだったのだ。

クソッ本当に私はあの頃から何も変わっちゃいねえ!洞察力すら磨かれてねえじゃねえか!!(当たり前)

 

 

 

でも、ここで何もしないと、この先病状が悪化するのみでどんどん苦しくなると知ったので、

「え〜〜じゃあもうC.森山直太朗にするしかなくない?」と半ば嫌々で森山直太朗に一億円を託した。後は頼んだぞ森山直太朗

 

 

 

そして、私は治療および手術を承諾した。

 

 

 

本当は早めに始めるつもりだったが、「私は12月に死んでも行きたいハワイ旅行があるんです!あとライブも!!!」とイヤ1億円手にしてからでもよくねえか(よくない)、という願望を吐き出したところ、「まあこの治療後は色々制限が出ますし、じゃあ年明けにしましょうね」と私の願いを聞いてくれた。

 

 

 

のが、2017年9月の話。

 

 

 

 

 

そして、これを書いているのが2018年1月。

 

 

 

 

1月になって、私は一度病院に行った。

手術前の確認が主な目的。今までは腎臓内科にかかっていたのだけれど、手術は耳鼻咽喉科の先生がやってくれるので、耳鼻科に行った。

「なんでやねん」と思った人が何人かいるかもしれない。えー!私もだよ〜〜!一緒にM-1出よ〜〜!アッでも突っ込み二人じゃ成り立たへんやないか!ボケ担当でもいい?

 

 

なぜなら扁桃腺を摘出する手術だからだ。よく私もわかっていないのだが、私の腎臓に良からぬことをしている物質が扁桃腺から出ているとかなんとか。だから、「よーし☆その元凶ごと処分しちゃうぞ☆」ということで扁桃腺は摘出される運命になった。いいか、ここに人生の教訓が隠れているな。嫌なことがあったら元凶を抹殺するんだ。目の前をウロチョロする雑魚なんか倒してないで、元凶を始末しろ。それが人間が幸せになる手段だ。

 

 

 

ここでこの扁桃腺摘出手術についての詳しい説明を受ける。耳鼻科医(綺麗な女医)が、簡易的なイラストを描いて説明を始めた。

 

「ここに扁桃腺があって」

 

へえコレが扁桃腺なんだ〜

 

 

扁桃腺をぺりぺり〜〜と剥がします」

 

 

ぺ、ペリペリ???

扁桃腺がペリペリ???

 

ダメダメ、私の気絶の原因はこの豊かな想像力なんだぞ。もっと違う方に想像しろ。唸れ俺の想像力!クリエイティブアタック!!!!

そうだな、ペリペリと言えば…………

指の皮ペリペリ…………

 

 

 

 

想像の転換が下手〜〜〜!!!!

 

 

 

 

 

まーた例に漏れず私の身体に異変が生じる。打率良すぎだろ。イチローも顔真っ青だぞ。メジャーに召集されちまうぞ。

 

そんなイチローを差し置いて私の顔面は真っ青(だったと思う)。この時も隣にいた母親に「ヤバイ………」と遺言を遺すかのごとく呟いた瞬間、私の記憶は途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー気絶したんだ…」

 

 

意識が戻った瞬間、コレだけが私の頭の中に浮かんだ。椅子の上でぐったりと項垂れる形だったこと、倒れないよう母親が私を支えてくれていたことだけは覚えている。

吐き気とどうしようもないだるさが一気に襲って来て、椅子をベッドのように倒してもらった。「ハァ、ハァ」と口に出さないと気持ち悪さを誤魔化せない。看護師が5人くらいで(いや多すぎだろ)私を囲んで、血圧やら脈を測るのだが、「低いですね…」という看護師。

 

 

当たり前です!!!!!前も言ったけど!!!!!!こんな真っ青な顔して高いわけないでしょ!!!!!

 

 

母親曰く、血圧計って、滅茶苦茶低い数値が出ると、正常な数値を測ろうといつまでも締め付ける仕様らしくて、もう右腕がアホみたいに締め付けられる。

痛え!!!なんのプレイだ!!!??血圧計を外せ!!!!俺を解放しろォ!!!!!と叫びたかったのだが、生憎私は「ハァハァ」と息をするしかできなかった。つーか字面だけ見るとただの変態じゃねえか

 

 

 

そんなわけで2018年気絶初めを早くも済ませてしまった峠野。落ち着いて会話が出るくらいになった時に、看護師の一人が「私もよくなるんですよ。わかります」と言ったので、とうとう私にも仲間が!?とはしゃいだ峠野は「エッ!?気絶されるんですか?」と尋ねたが、「あ、違います。緊張することが、です」と遠ざけられた。クソッ!!仲間ができると思ったのに!!!パーティー組めると思ってたのに!!!!!!

 

 

私も徐々に回復し、手術の説明も受け、その日は病院をあとにした。

 

 

 

 

そして、それから1週間ほど経ち、手術日の1日前に入院した。

 

 

荷物の整理や着替えなどを済ませると、麻酔科の先生から呼び出しをくらう。

本当は母親も一緒に来て欲しい、ということだったのだが、生憎仕事の関係で夜にしか来れないと言ったら、私だけで麻酔の説明を受けることになった。

 

 

「手術は初めてですか?」

 

 

「はい、はは初めてです」

 

 

「そんなに緊張しないで、今から手術するんじゃないからね笑」

 

 

 

ワハハ…………だなんて笑えない、笑えるわけがない。今から手術しないことくらい流石の私だってわかっている。でも、緊張がとまらない。だって明日はどっちにしろやるんじゃん。

今から「やっぱり無理〜〜」とか言えない。そんなことしたら今までの時間全部パァじゃん、全て白紙。「ぜ〜〜んぶお〜〜わ〜〜りぃ〜〜〜〜」って森山直太朗に笑いながら歌われるのがオチだなんて、許されるわけがない。つーか私が許さねえ!!

でも逃げたいッ!!!気絶する瞬間を撮りたいってだけのモニタリングだったりしない?ねえ、今ならドッキリ大成功って言いながら出てきても許してあげるから!!!

 

 

だがいくら待ってもカメラが出てくることもなく、麻酔についての説明が淡々と行われるだけ。

 

 

 

「あああ〜〜ダメです無理ですすみません」

 

 

 

しかも、私のこの体質もあって、麻酔科の先生の話を文節レベルで中断させる。それはネ、先生にネ、迷惑だよネ。

 

 

 

ヒイヒイいいながら麻酔の説明を受けていると、先生が見兼ねて、「音楽聞くもの持ってる?」と聞いて来た。

 

iPodなら…………あります…………」

真っ青な顔をして答える私。借金の取り立てか?

 

「じゃあ当日はそれで音楽を聴きながら手術室に入ろっか!その方が気も紛れるでしょ?」

 

 

 

 

リング入りかな??

 

 

 

いやそれでもありがてえ〜〜!!!前回の腎生検時も、頭の中で音楽を流した瞬間緊張がほぐれたので、音楽は心強い味方なのを私は知っていた。ロッキーのテーマソングでも流すかな!

 

 

 

でも冷静になると、先生からiPod持参をお願いされるほどに、私のこの体質は厄介なんだろうなあと思った。

 

 

 

案の定病室に戻ると、看護師、耳鼻科医の方々に「気分が悪くなったそうですが、大丈夫ですか?」と繰り返し尋ねられた。もうすっかり気絶の女として目をつけられている。今は大丈夫です。今は。明日のことはとても考えられる状況にない。

 

 

 

 

そして夜になったら、母親と祖母がやって来た。着替えとかタオルとか色々足りなかったものを持ってきてくれて。祖母に至っては、「コレ…………」とまるで好きな人に告白するが如く照れながら何やら大きなものを渡して来た。

 

 

 

 

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千羽鶴

 

 

 

 

どうやらほぼ一人でせっせと折っていたらしい。「1年前くらいから願いを込めて必死に折ってた」と祖母は何度も言ってきたが、生憎私のこの病気は一年前には発覚していない。ということは私の病気に対する願い以外も混ざってないか?

と、細かいことはさておき、その気持ちが嬉しかった。千羽鶴のうち10羽くらい折ったことは昔あったけど、まさか折られるというか渡される側になるとは思っていなくて。でもただの扁桃腺摘出という、大したことのない手術で千羽鶴というのは少し大げさで恥ずかしかったのだが、そんなの関係ないわ、と母親に言われ病室に飾ることとなった。

 

 

 

そして手術当日。

 

実はこの日母親の誕生日。

母親と祖母が10時にやってきた。母親のことを見て思い出すたびに誕生日おめでとう、と言った。多分10回は言ったので、10歳も老けさせてしまった。申し訳ない。

 

11:00頃、呼び出しがかかり、iPodを片手に手術室に向かった。母親たちは手術室前までしか行けないとのことだったので、私は一人でリングに…………いや、手術室に入った。

 

 

かけた音楽はロッキーのテーマソング…………などでは勿論なく、お分かりかもしれないが今私の心を掴んで離さない、うたの☆プリンスさまっ♪のプレイリスト。シャッフル再生にしていた。

 

一曲目はマジLOVEレボリューションズ。いや、iPodくんが優秀にもほどがある。緊張がほぐれるどころではない。最高の選曲ありがとう。神セトリ。ST☆RISHが付いているなら私も頑張れる。

LOVEの大革命が脳内で起こっている側で、手に点滴やら血圧計やらあらゆるものがつけられる。気分は地球を救うために大改造される女。私は今から旅立ちます、ありがとう地球。君たちを必ず救ってみせるよ。

 

 

ST☆RISHのおかげで気絶することも気持ち悪くなることもなく、順調に手術準備が進む。

先生が「はいじゃあ酸素ボンベつけますから、ゆっくり呼吸してね〜〜。だんだん眠くなりますから」と言われた。

私は言われるがままに深呼吸しながら眠くなるのを待ったが、ちっとも眠気がこない。ピンピンしてる。何なら今からバスケとかいきなり始めるって言われても、全然参加できる。オイオイ眠気が遅刻してんのか〜〜!?その前に麻酔効かない身体だったらまじどうするよ〜〜!?

 

 

とか考えていると曲が変わって、HE★VENS(ST☆RISHのライバルグループ)の「不滅のインフェルノ」になった。ちなみにHE★VENSって、「天国まで連れてってやる」的なフレーズをよく言う人たちです。

 

 

先生がもう一度「どうですか?ぼーっとしてきませんか?」と聞いて来た。「んー、全然しないです……」と答えた直後、つまり不滅のインフェルノのサビにかかった瞬間、目の前がふわーっとぼやーっとして来た。

「あ…(ぼーっとして)きました…………」

そうして私は意識を失った。

 

 

こんなことを言っていいのか分からんが、全身麻酔のかかる瞬間がとてつもなく気持ち良かった。私の気絶とはもう大違い。もうまさに天国。HE★VENSに天国に連れていかれてしまった。伏線をこんなところで回収するな!私はST☆RISHが一番好きなんだぞ!!

 

 

 

 

 

気がつくと、エレベーターで病室に運ばれている最中だった。母親と祖母の顔が見えた気がしたが、なぜか夢だと信じて疑わなかった。

 

 

意識がはっきりしたのは病室に戻ってきてからである。この時すでに麻酔が切れているので喉が痛くてしょうがなかった。まあ扁桃腺摘出してるしね。ていうか、私扁桃腺ないんだ(今ブログを書いていてふと思った)。

 

 

それ以外は何も変化がないので腹が減ってしょうがなかったが、その日は一日絶食という絶望ルートだった。同じ病室の人は食べてるのに!!!!

母親や祖母に「大丈夫?」と聞かれても、「痛いし腹が減った」とずっと空腹を訴えた。

 

その日は少しの間だけベッド上安静だったが、そのうちそれも解かれて私は自由の身になった。が、喉の痛みが絶望的で、話すことすらままならない。母親が、病室の外のデイルーム(テレビ見たら話したり自由に過ごせるところ)に誘ってきたが、私はそんな元気がなかった。というのも、痛みはそうなんだけど、シャニライの新規撮影を30分後に控えていたから。

しかも今回は聖川真斗がUR。この前の地獄の再来な気がして恐怖でしかなかった。

 

そして迎える新規撮影開始時刻。母親は何かと運がいいし、今日誕生日だし、母親に押してもらおうか…と考えたけれど、1回目は自分で押そうと決めた。どうせ無理かもしれん。けど、自分の手で掴みとりたい聖川真斗のURブロマイド!!!!いけ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出ました。

 

 

 

しかも11連撮影たったの1回で。

 

 

 

 

本当にありがとうございました。頑張って良かった。

 

喉が痛くて喜びを叫ぶこともできなかったが、滅茶苦茶元気になったのでルンルンでデイルームに行った。現金なやつなんですわ、私。

 

 

でも、ふつうに体調は万全ではなく(痛みのせいで熱がある)、空腹もやばいしで、今度は腹が立ってきた。なぜ私がこんな思いをせねばならんのか!クソッデスノートさえ私の手にあれば…………!!!とかそんなことを考え始めたので、その日は滅茶苦茶早くにベッドで横になった。さっきから目まぐるしく感情が変化するので、感情の万華鏡と呼んでくれてもいいぞ。多分返事はしないけど。

 

 

が、喉が痛くてマジで眠れない!!!というか、喉が痛いせいで飲み込めない唾が喉の奥に溜まり、眠りに落ちた瞬間にイビキみたいな音がし、それにビビって起きるの繰り返し。コラ!!!睡眠の地産地消をするな!!!!

 

 

そんな感じであまり眠れず朝を迎える。相変わらずおじいちゃんみたいな生活を強いられるので、6時に看護師が来て電気がつけられて起こされる。私はまだ女だし22歳なのだが、目が冴えているのでふつうに起きた。喉が痛え。看護師さんに「痛みはどうですか?」と言われたので、苦しみながら「痛いです」と言った。喋るのすら辛いので手話でも覚えてくるべきだったか?

 

 

そして、昨日空腹で腹が立っていた私は喜んだ。飯だ!飯の時間だ!!!!

 

 

 

 

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病み上がりの君たちへ

〜シルモノ☆パラダイス〜

 

 

 

何が楽園だ!!!なめてんのか!!!俺は腹が減って仕方ねえっつってんだろ!!!こんなもんで俺が満足するわけねえだろ!!!!肉を持ってこい!!!!と、私の中のヤンキーが吠えたが、ステイさせた。

私の喉は固形物を受け入れられるほど回復していない。仕方ないの。仕方ない…………

 

 

のかもしれないけど、重湯に葛湯に具なし味噌汁に牛乳なんて、人間の食べるものじゃなくない…………?犬のエサ以下じゃない???と、私はここで人権を一回失った。DIO様とは違う方向にだけど、俺は人間をやめるぞジョジョ…………(号泣)

 

 

でも1日ぶりの食事という事実で、胃は喜んだ。クソーーッ!!身体は正直じゃあねえか!!味噌汁なんて最高に美味しかった。これ絶対聖川真斗が作ったでしょ。真斗が私のために作った味噌汁でしょ。

「手術お疲れ様。よく頑張ったな。喉が痛むと聞いたので、具は入れずにいつもより薄めの味付けにした。気に入ってくれると嬉しい」????もーーーッ♡そういうところが大好き♡♡♡気にいるどころか毎日具なし味噌汁でもいいよ♡♡♡♡

 

 

情緒不安定っぷりを発揮しながら、犬のエサと聖川真斗手作りの味噌汁を食べた峠野は、ふて寝しようにも喉が痛えしどうしようもないので、スマホを触るかゲームをするかの二択しかなかった。文明の利器。スマホは友達。キャプテン翼の翼くんは「ボールは友達!」って言ってるけど、アレはなにも「それだけボールを扱うのが上手!」「ボールが大好き!」って意味じゃねえから。ボールしかなかったんだよ。仕方ねえじゃん。そりゃ友達にもなるわ。目の前にボール以外の選択肢なかったらボール選ぶやろ。そりゃキャプテンにもなるんじゃないの、知らんけど。そんなわけでスマホと友達になるしかなかった。親愛度めっちゃ上がったと思う。そろそろ結婚しそう。

 

 

 

そんな感じで、生きる目的の一つが「美味い飯を食う」だった峠野は、生きがいを一つ剥奪された。クソーーッ!!!私だって肉が食いてえーーーッ!!!!プリンが食いてえーーーッ!!!!思う存分美味いもんが食いてえーーーッ!!!!犬以下の存在にはそれすら許されねえってのかーーーッ!!!!デスノートを持ってこい!!!!今すぐにだ!!!!

 

 

という感じで殺意にまみれた術後1日目を過ごした。

 

 

 

 

次の日。神は存在した。

聞いて!!!!神は死んでないよニーチェ!!!!生きてた!!!!なんなら峠野の隣にいる!!!!

 

 

 

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マイスイート♡プリン

 

 

 

願いが通じたのか、マジでプリンを出してくれた。ちなみに後は豆腐と三分粥と具なし味噌汁なんだけど、プリンが輝きすぎて他の味をあまり覚えていない。相変わらず味噌汁は美味しかった。神様っつーかこれ絶対聖川真斗が用意してくれたわ。彼は滅茶苦茶優しいんだもん。あ〜〜最高に好きすぎる。

 

 

 

 

この日から柔らかい固形物が食事に出るようになって、だんだん人間に近づいていくのがわかった。

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味噌汁に具を入れてくれた聖川真斗。

 

 

 

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果物が食いてえーーーッ!!!!と叫んだら桃を出してくれた聖川真斗。

 

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三分粥も五分粥も嫌じゃーーーッ!!!!せめて普通のお粥を食わせろーーーッ!!!!と吠えたら全粥を用意してくれた聖川真斗。

 

 

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もう人間のメシじゃない???私、生きている人間じゃない????

 

 

 

 

晴れて人権を取り戻した峠野。やりました。ありがとう聖川真斗。おかげさまで2018年の歴史に人権戦争を刻まずに済んだぜ。 

 

 

 

 

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 私みたいな全粥しか食べられない人間には、セレクト給食ならぬセレクト病院食があるらしい。もう完全に人間。アイムアヒューマン!!!!

 

 

祖母は術後2日目に、母親は3日目に帰った。祖母が帰るとき、うっすらと目に涙を溜めているのがわかって、ええいああ祖母からもらい泣き〜〜!!!!と私の中の一青窈が歌った。のど自慢会場だったら優勝してたぜ。惜しかったなNHK

 

 

 

そして私は今週、耳鼻科から腎臓内科に移される。

荷物がアホほどあるので、看護師さんに「こんなに!?」と驚かれてしまった。母親が追加で持ってきてくれたタオルとか着替えがあるから、最初より増えてしまったんですよねワハハ。

 

 

今週末から、どうやら治療がまた始まるらしいので、まだしばらく入院なのだが、とりあえず今は人間になれているのでなんとか自我を保っている。この治療、副作用として顔がでかくなるとか食欲が増えるとか、眠れなくなるとか、ニキビが増えるとか、女として致命的なものばかりなので今から滅茶苦茶げんなりしている。なんとか女をやめることはしたくないが、どうなることやら…

現在でも喉の痛みはまだ完治していないし、ご飯も白米ではなく全粥しか出ない。

 

ちなみに私は今まで風邪をひいた時も「頼むお粥だけはやめてくれ」と母親に頼んで作ってもらっていないくらいには、お粥がそんなに得意ではないので、今のこの食生活が少し辛い。白米と炊き込みご飯とうどんとカレーとオムライスとアメリカンドッグ肉まんとあんまんが食べたいよ聖川真斗ーーーッ!!!!

 

 

 

というわけで、初手術体験および現況でした。

本当は手術のことも入院のことも誰にも言わず、心配をかけない健気でクールな美少女☆峠野ちゃん♡を演じるつもりだったのだけれど、分かるよね。無理でした。ネタにしたい気持ちには何者も勝てなかった。私の敵は女でも男でも病気でもなく、この「ネタが第一生命」かもしれない。